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インドZ世代に響くパッケージトレンドと事例紹介

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マッキンゼー・アンド・カンパニーが行ったZ世代に関する調査から、Z世代は「True Gen(真実の世代)」と呼ばれるようになりました。誰もが簡単に知りたい情報にリーチできるようになった現代であるからこそ、情報の真実性が重視されるようになっています。

言語、住居エリア、州ごとに異なる法律、宗教などさまざまな属性の掛け算によって多様な文化が存在するこの国において、「インドZ世代」と一括りにして良いのかという議論もあります。

一方、インターネットの発達や英語力の向上によって、海外と同様の価値観が醸成されやすくなり、特にここ都市部ではZ世代のグローバリゼーションを肌で感じられます。

ソーシャルメディアやデジタル媒体を通じてブランドが発信するコンテンツに触れ続けているZ世代は、ブランドの姿勢が一貫しているかどうかにも敏感です。ブランドの姿勢とは、色やトーンから得られるビジュアルイメージやメッセージ、メッセージへの返信コメントなど多くの要素から総合的に感じる、ブランドへの印象を指しています。パッケージのデザインやイメージ、体験もその一つです。

Z世代は、パッケージからもオンライン上と同様、ブランドの姿勢が一貫しており、かつ透明性と説明責任を果たしていることを期待しています。

インドにおけるパッケージ業界は年間平均成長率12.6%で成長しており、ブランドは、パッケージ機能だけでなく、ブランドと消費者がつながる接点として付加価値を提供できる新たなアイディアが必要になっています。

オンラインでできる限りの情報を収集してから購買意思決定ができるようになったからこそ、重要なタッチポイントのひとつであるパッケージにもデザイン性以外のアプローチが求められています。

ここからは、Z世代のファンを獲得するインドブランドのパッケージ事例をZ世代の消費者動向とあわせてご紹介していきます。

mamaearth インド

mamaearthは、インドのヘルスケア商品を展開するブランドです。ベビー用品の選択肢が少なかったインド市場において、原材料を開示し新生児にも安心して使える商品を発売し注目されました。

パッケージには、原材料である玉ねぎやはちみつなどの原料が大きく表示されています。mamaearthの製品はパラベン、フタル酸エステル、人工色素、合成香料などの有害成分を含まず、天然の原料に基づいて作られています。また、動物実験も行っていないことも明記しています。これらの明確な表記は、Z世代がブランドへ期待する説明責任も果たしていると言えます。

商品ラインナップには、ベビーシャンプーやベビーローション、ベビーオイル、マタニティクリームが展開され、乳幼児が安心して使える製品という口コミ、インフルエンサーマーケティングによってZ世代からも信頼を獲得し、Z世代やミレニアム世代に向けたヘアケア製品、スキンケア製品などへと商品数を拡大しています。リップなどのコスメアイテムの開発も進んでいます。

mamaearth では、ヘルスケア商品販売事業のほか、社会的な責任も重視し、環境保護活動や教育プログラムの支援など、さまざまな社会的活動にも取り組んでいます。

持続可能なパッケージは、Z世代の消費者にとってポジティブな購買要因のひとつです。パッケージや製品の製造に使用された材料や工程を記載し、消費者にパッケージの再利用やリサイクル、堆肥化の方法を伝えることで、社会への貢献度を示しています。

事実、Z世代では環境保護に取り組んでいるブランドにおいて、より積極的な購買活動がおこなわれています。ブランドは、自社のパッケージが環境に与える影響から、調達の持続可能性、人権保護問題への配慮をして初めてZ世代の期待に応えることができるのです。

Z世代は生まれた時からインターネットが存在し、学校でも交友関係にもインターネットが側にある環境で成長した世代です。同時に、この世代は不況、政治的対立、文化対立といった激動の中で育ち、独自性の高い価値観を持つようになりました。Cone Communications による2017年の調査では、Z世代の94%が、企業は社会問題や環境問題に取り組むべきであると考えていることが分かっています。高い環境配慮意識は、不確定要素があまりにも多い時代に生まれたからこそ育まれたものではないでしょうか。

Bambrew(バンブルー)は、竹素材のパッケージを販売するインドのブランドです。竹は、成長の速さと環境負荷の低さから、持続可能な素材として近年注目されている素材のひとつです。

竹製の食器、ストロー、カトラリー、コップなどを展開しており、自然に分解されるため、環境への影響を最小限に抑えることができる持続性も評価されています。

全世界的にプラスチックの使用削減が提言される中で、現代のライフスタイルに浸透しつつある出前文化に新しい持続的な製品が選ばれるようになってきています。

竹の栽培と利用による地域社会の支援なども行い、事業活動を行う上での社会的責任をも全うしています。

インドでは、2016年から徐々にプラスチックの使用が制限されはじめており、他先進国と比較しても資材や素材への意識は高い傾向にあります。

Z世代はミニマリズムを好む

情報過多の世の中で、Z世代の消費者はシンプルさとミニマルさを好むようになりました。
必要最低限の情報をパッケージにあしらい、不要なものを削ぎ落としたデザインは、持続可能性、正直さ、透明性が伝えられます。

パンデミック前は、インドではカラフルで情報量が多いものが好まれる傾向にありました。デジタルコンテンツを通じて多くの情報に触れたZ世代のトレンドは、グローバル基準と同等に変化してきました。

ブランドが本質的に訴求したい内容だけを選び、パッケージにあしらうことで、企業の価値観やメッセージがダイレクトに届く効果もあるでしょう。ただ目をひくビジュアルにするという安易なクリエイティブでなく、選び抜かれた情報のみを載せることで、丁寧な顧客コミュニケーションの演出にもつながります。

minimalist india value

Minimalist は、インドのD2Cスキンケアブランドです。シンプルでクリーンな製品を提供することを目指しています。成分重視の商品開発がなされており、ミニマルなパッケージデザインが特徴的です。保湿剤、クレンザー、トナー、セラム、フェイシャルオイル、角質ケアなど、さまざまなスキンケア製品を提供しています。

製品に使用される成分の詳細な情報を提供し、ブログやSNSを通じてフェイクニュースの多いスキンケア業界に正しいナレッジを共有することもミッションとしています。

パッケージはどの商品も白を基調としたシンプルなデザインで、原材料や商品名といった最低限の情報は高級感さえ醸し出しています。

Z世代はオンラインでしっかり情報収集をする

前述のとおり、生まれた時からインターネットが側にあったZ世代にとって、オフラインの体験をオンラインで共有することや、情報収集にまずインターネット検索をすることは自然な行動遷移です。オフラインでの購買体験を好むZ世代が多い中で、パッケージからオンラインへの移行も望んでいます。

パッケージにブランドのインスタグラムアカウント情報やQRコードを載せ、プロダクトの使い方やお客様の声ビデオにリンクすることで、さらに充実したカスタマージャーニーマップを描けます。

bombae india package

パッケージ裏面には、SNSアカウントとウェブサイトへ遷移するQRコードが掲載されています。

店頭で商品を見つけた後にZ世代は、ブランドやプロダクトやプロダクトの使用方法やレビューについてリサーチします。そういったニーズをデジタルプラットフォームに集約することで、購買意欲を促進することに成功しています。

また、Z世代はQRコードで遷移したデジタルプラットフォームとパッケージのブランドイメージや姿勢の一貫性にも敏感です。Bombae は、オフライン・オンラインにおいて一貫したイメージの発信に成功しており、Z世代からの信頼を獲得しました。Z世代の間では、ムダ毛処理は誰のためのケアなのかという議論が交わされています。インドでムダ毛を処理する文化が根付いてきたのは、セルフケアの概念が定着してきたパンデミック以降ですが、他の先進国と同様に「自分のためのケア」として認識されています

Bombay Shaving Companyの女性向けブランド、Bombaeは、インドのグルーミング(身だしなみ)プロダクトブランドです。シェービングおよびグルーミング体験を、革新的にアプローチすることを目指しています。

シェービングクリーム、シェービングブラシ、シェービングジェル、プレシェーブオイル、アフターシェーブバーム、トリマーなどを取り扱い、決してうきうきしないムダ毛処理という行動が楽しみになるようなデジタルコンテンツがウェブサイトやインスタグラムなどのSNSで配信されています。

サマリー

Z世代の購買におけるブランドコミュニケーションの期待値は高く、デザイン性や価格で興味を引くだけでは購買意思決定要因とはなりません。

社会の流れに則した環境配慮や事業活動プロセスにおける社会への貢献など、長期的な目線でブランドを選ぶようになっています。オンラインショッピングが日常に定着する中、手元に残るパッケージは進化を遂げなければなりません。透明性の高いコミュニケーションで、環境に配慮し、リッチなオンライン環境を整備することで、今後最も購買力を持つZ世代を取り込み、愛されるブランドを育む必要があるのではないでしょうか。

2019年、獨協大学経済学部卒業。在学中、チュラロンコン大学に一年間留学しタイ語を習得。タイの動画制作会社と農業ベンチャーでインターンシップを経て、株式会社日本農業に入社。海外営業部に所属し、駐在中は事務所の立ち上げ、営業・マーケティングを担当。2022年1月からインドに移住し、同年6月にSTORYTELLING LLPにGMとして入社。日本語、タイ語、英語話者。

 

 

2019年に設立されたStorytelling LLPは、インドグルガオンを本社に置く日系企業です。企業様のビジネスにおける強みを理解し、それぞれのユニークなストーリーを世に送り出すことをミッションとしています。現地における市場調査をもとに、カスタマイズされたデジタルブランディング、デジタルマーケティング戦略を通じて、企業の持続的な成長を支援します。
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